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日々思った事やらなにやらをつらつらと。
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短編 2009.05.28 00:25

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書き終えた文章に目を通し、おかしな箇所がない事を確認して改めてマウスを握り直し、送信ボタンを押そうとしたところで、動きを止めた。

本当に、これで良いだろうかと、思って。


書かれた文章に再度目を通す。
朝から何度も頭の中で推敲を重ねた文章だ。多少の誤字はあるけれど、話しが通じないような箇所は一つもない。よほど言葉に不自由をしていない限りは、楽しく読める内容だ。

「……アイツは、不自由してる部類に入るだろうから、通じるかどうか、微妙なラインだけどな」

思わずボソリと呟いた。
それと同時に、脳裏に人の姿が浮かび上がる。
いままさに送ろうとしているこのメールの、送り先となる人間の姿を。

ゆるりと、口元がゆるむ。
自然に。
そうしようと思ったわけでもなく。
そんなとき、自分の思いが単なる勘違いではないことを認識する。
彼の事が好きだと思う気持ちが嘘でも勘違いでも気のせいでも、雰囲気に流されたせいでもないと。

彼が自分の目標に向かって打ち込むその姿を見ているだけで、気持ちが上向く。
自分も負けていられないと思う。

近くに居たいと思う。
その気持ちと同じくらい、邪魔をしたくないと思う。

一緒に居られる時間が欲しい。
でも、その時間も目標に向かってひた走るために使って欲しいと思う。

矛盾する気持ちだが、そのすべてが本当の気持ちだ。
その内どれだけの気持ちを伝えるべきなのか。付き合っている月日だけは長くなっているが、今だにそのラインがわからない。


頭の中で色々考えながら何度か打ち込まれた文章を見つめたあと、マウスにのせていた手を放してキーボードにのせる。
そして、一言。
あっという間に打ち込める、短い言葉を打ち込んだ。

今の自分の、素直な気持ちを。

そして直ぐさま、送信する。
読み直したら、先程打ち込んだ言葉を消すことは、嫌というほどよくわかっているから。


椅子の背もたれに背中を預け、軽く身体をのばした。
見慣れた部屋の天井を見つめながら、口元を緩める。


「さて、どんな反応が返ってくるかね」


笑みの混じる声でつぶやき、軽く瞳を閉じた。
あの一言を受け取った彼が何を思うのか、想像しながら。
 

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